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ブートループからの復旧

デバイスに書き込む際、デバイスが「文鎮化」状態になる場面に遭遇することがあります。理論的には、fastboot で boot パーティションを書き込んだだけだったり、不適切なモジュールをインストールしてデバイスが起動しなくなったりした場合なら、適切な操作で復旧できます。このページでは、「文鎮化」状態になったデバイスを復旧させるための緊急手段を紹介します。

boot パーティションの書き込みによる文鎮化

KernelSU では、以下のような状況で boot パーティションを書き込んだときに文鎮化する場合があります:

  1. 間違った形式の boot イメージを書き込んでしまった場合。例えばお使いのデバイスのパーティション形式が gz なのに lz4 形式のイメージを書き込んでしまうと、起動しなくなります。
  2. お使いのデバイスが起動するために AVB 検証を無効にする必要がある場合(通常、無効にするにはすべてのデータを消去する必要があります)。
  3. カーネルにバグがある、または書き込みに適していない場合。

どのような状況であっても、純正の boot イメージを書き込むことで復旧できます。したがって、インストールする前にまずは純正の boot パーティションをバックアップすることを強くおすすめします。バックアップしていない場合は、あなたと同じデバイスを持つ他のユーザー、または公式ファームウェアから純正の boot イメージを入手できます。

モジュールによる文鎮化

モジュールのインストールはデバイスを文鎮化させる一般的な原因です。モジュールを未知のソースからインストールしないでください!モジュールは root 権限を持つため、あなたのデバイスに不可逆的なダメージを与える可能性があります!

通常のモジュール

安全であることが確認されているモジュールをインストールしてデバイスが起動しなくなった場合、KernelSU では心配することなく簡単に復旧できます。KernelSU には、以下のようなデバイスを救出するための仕組みが組み込まれています:

  1. AB アップデート
  2. 音量下ボタンでの復旧

AB アップデート

KernelSU のモジュール更新は、OTA アップデートで使用される Android システムの AB アップデート機構からヒントを得ています。新しいモジュールをインストールしたり、既存のモジュールを更新したりする場合、現在使用されているモジュールファイルを直接変更することはありません。代わりに、すべてのモジュールが別のアップデートイメージに組み込まれます。システムが再起動された後、このアップデートイメージの使用を開始しようとします。Android システムが正常に起動した場合、モジュールは本当に更新されます。

そのため、デバイスを復旧する最もシンプルで一般的な方法は、強制的に再起動することです。モジュールをインストールした後にシステムを起動できなくなった場合、電源ボタンを10秒以上長押しするとシステムが自動的に再起動します。再起動後はモジュールを更新する前の状態にロールバックされ、以前に更新したモジュールは自動的に無効化されます。

音量下ボタンでの復旧

AB アップデートでも解決しない場合は、セーフモードを使用してみてください。セーフモードでは、すべてのモジュールが無効化されます。

セーフモードに入るには、2つの方法があります:

  1. 一部のシステムの内蔵セーフモード:音量下ボタンの長押しでセーフモードに入れるシステムもあれば、リカバリーでセーフモードに入れるシステム(MIUI など)もあります。システムのセーフモードに入ると KernelSU もセーフモードに入り、自動的にモジュールを無効化します。
  2. KernelSU の内蔵セーフモード:最初の起動画面の後、音量下キーを3回以上連続して押すと入れます。なお、押す→離すを三回繰り返すのであって、長押しではありません。

セーフモードに入ると、KernelSU Manager のモジュールページにあるすべてのモジュールが無効になります。「アンインストール」操作を行うことで、問題を起こしている可能性のあるモジュールをアンインストールできます。

内蔵のセーフモードはカーネルに実装されているため、キーイベントを見逃す可能性はありません。ただし、GKI 以外のカーネルでは手動によるコードの統合が必要な場合があるため、公式ドキュメントを参考にしてください。

悪意のあるモジュール

上記の方法でデバイスを救出できない場合、インストールしたモジュールが悪意のある操作をしているか、他の手段でデバイスを損傷している可能性が高いです。この場合、2つの方法しかありません:

  1. データを消去して純正システムをインストールし直す
  2. アフターセールスサービスに問い合わせする

GPL3 ライセンスでリリースされています。