Magisk との違い
KernelSU モジュールと Magisk モジュールには多くの共通点がありますが、実装の仕組みが全く異なるため、必然的にいくつかの相違点が存在します。Magisk と KernelSU の両方でモジュールを動作させたい場合、これらの違いを理解する必要があります。
似ているところ
- モジュールファイルの形式:どちらもzip形式でモジュールを整理しており、モジュールの形式はほぼ同じです。
- モジュールのインストールディレクトリ:どちらも
/data/adb/modules
に配置されます。 - システムレス:どちらもモジュールによるシステムレスな方法で /system を変更できます。
- post-fs-data.sh: 実行時間と意味は全く同じです。
- service.sh: 実行時間と意味は全く同じです。
- system.prop:全く同じです。
- sepolicy.rule:全く同じです。
- BusyBox:スクリプトは BusyBox で実行され、どちらの場合も「スタンドアロンモード」が有効です。
違うところ
違いを理解する前に、モジュールが KernelSU で動作しているか Magisk で動作しているかを区別する方法を知っておく必要があります。環境変数 KSU
を使うとモジュールスクリプトを実行できるすべての場所 (customize.sh
, post-fs-data.sh
, service.sh
) で区別できます。KernelSU では、この環境変数に true
が設定されます。
以下は違いです:
- KernelSU モジュールは、リカバリーモードではインストールできません。
- KernelSU モジュールには Zygisk のサポートが組み込まれていません(ただしZygiskNextを使うと Zygisk モジュールを使用できます)。
- KernelSU モジュールにおけるファイルの置換や削除の方法は、Magisk とは全く異なります。KernelSU は
.replace
メソッドをサポートしていません。その代わり、mknod filename c 0 0
で同名のファイルを作成し、対応するファイルを削除する必要があります。 - BusyBox 用のディレクトリが違います。KernelSU の組み込み BusyBox は
/data/adb/ksu/bin/busybox
に、Magisk では/data/adb/magisk/busybox
に配置されます。これは KernelSU の内部動作であり、将来的に変更される可能性があることに注意してください! - KernelSU は
.replace
ファイルをサポートしていません。しかし、KernelSU はファイルやフォルダを削除したり置き換えたりするためのREMOVE
とREPLACE
変数をサポートしています。